宮脇愛子
霊(たましい)は
水さながらに
天から降りて
天にのぼり
そして、また
地にくだる
はてしなくめぐりめぐって
─ゲーテ「水の上の霊の詩」
私は、さまざまな「うつろひ」の彫刻を、さまざまな異なる空間につくってきたのですが、この彫刻をつくるきっかけとなった最初のドローイングでは、虚空に線を描くかのように、のびのびとした自由な魂−中国語でいう「気」を表わしたいと願ったのでした。古代の中国人は、万物は「気」によって構成されると考えていたようですが、この思想を体系的にまとめたものとして『准南子』天文訓があります。これには、最初に虚空があり、虚空のうちに宇宙が生まれ、宇宙のうちに「気」が生じ、「気」のうち、軽くて透明なものはうすくたなびいて天となり、古く濁ったものは、沈み固まって地となり、陰陽二気が生じ、そこから万物が生成されていくと、説かれています。彫刻というもののもつ重々しさから離れて、鳥の飛翔のように自由なものをつくりたいと願い、私は、奈義の地と水との関わりを主眼としたいと思っています。
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