農業制度資金

農業制度資金について

農業政策を遂行していく手段は、大きく、補助金、税制、金融がありますが、なかでも金融は、その弾力性、機動性に優れており、農業者の自主性と創意工夫による経営改善を支援・助長する手段として最も有効なものといえます。貸付対象は認定農業者等が条件になります。
農業に係る制度金融を大別すると、経営改善に前向きに取り組むための制度資金と、負債整理のための制度資金、さらに、融資という直接的手段ではありませんが、出資、保証などの広義の金融制度に分けることができます。
融資に係る相談窓口については融資相談手続きの一元化措置がとられており、役場、農協等どこの窓口でも相談ができるようになっています。

前向き投資のための資金

1. 農業近代化資金…設備投資等に必要な資金を融資する農協等民間金融機関が融資する中期の資金で、都道府県が利子補給する資金
2. 公庫資金…財政投資を原資とする長期の資金で、日本政策金融公庫又は沖縄振興開発金融公庫が融資する資金（スーパーL資金）
   経営体制強化資金、青年等就農資金、農業改良資金等
3. 農業経営改善促進資金…認定農業者や六次産業化法の認定者が利用する短期運転資金を融資する民間原資の資金（スーパーS資金）
4. 就農支援資金…廃止

負債整理のための資金

1. 経営体育成強化資金…償還負担を軽減するために、農業経営に必要な資金を借りたために生じた負債の整理のための資金（再建整備資金）及び制度資金等の負債の円滑な支払に必要な資金（償還円滑化資金）を融資する公庫資金
2. 農業経営負担軽減支援金…営農に必要な資金を借り受けたために生じた負債を借換えるための農協などの民間原資の資金で、都道府県が利子補給する資金
3. 農林漁業セーフティネット融資…意欲と能力を有しながら、不慮の災害、経済環境の変化等により農林漁業経営の維持安定が困難となった農林漁業者に対し、経営の維持安定に必要な資金を融資する公庫資金
4. 畜特資金…負債の償還が困難な酪農、肉用牛及び養豚経営に対し経営の安定と後継者への経営継承を円滑に進めるために負債の借換え資金を融資する資金で、農協等の融資機関に対し国等が利子補給する資金

その他広義の金融制度

1. 農業信用保証保険制度…農業近代化資金やその他の農業経営に必要な資金の融資を円滑にするために、農協、銀行、信用金庫、信用協同組合等から農業者等への貸付けについて、都道府県の農業信用基金協会が保証し、さらに、その保証につき独立行政法人農林漁業信用基金が付保する制度
2. 農業法人投資育成制度…農業法人の自己資本の充実を促進するため、農業法人の株式、債券等を取得又は保有する制度