○奈義町道路構造の技術的基準等を定める条例
平成25年3月7日
条例第9号
(目的)
第1条 この条例は、道路法(昭和27年法律第180号。以下「法」という。)第30条第3項の規定に基づき、道路の構造の技術的基準に関し必要な事項を定めることを目的とする。
(定義)
第2条 この条例における用語の意義は、道路構造令(昭和45年政令第320号。以下「政令」という。)において使用する用語の例による。
(道路の区分)
第3条 道路の区分は、第3種とする。
2 道路は、次の表に定めるところにより第3級から第5級までに区分するものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、該当する級が第5級である場合を除き、該当する級の1級下の級に区分することができる。
計画交通量(単位 1日につき台) 道路の存する地域の地形 | 4,000以上 | 500以上4,000未満 | 500未満 |
山地部 | 第3級 | 第4級 | 第5級 |
(車線等)
第4条 車道は、車線により構成されるものとする。ただし、第5級の道路にあっては、この限りでない。
2 計画交通量が、次の表に掲げる道路の区分及び地形の状況に応じて定める設計基準交通量(自動車の最大許容交通量をいう。以下同じ。)欄に掲げる値以下である道路の車線の数は、2とする。
区分 | 設計基準交通量(単位 1日につき台) |
第3級 | 6,000 |
第4級 |
3 車線の幅員は、次の表に掲げる道路の区分に応じて定める車線の幅員欄に掲げる値とするものとする。
区分 | 車線の幅員(単位 メートル) |
第3級 | 3 |
第4級 | 2.75 |
4 第5級の車道の幅員は、4メートルとするものとする。ただし、計画交通量が極めて少なく、かつ、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、3メートルとすることができる。
(路肩)
第5条 道路には、車道に接続して、路肩を設けるものとする。
2 車道の左側に設ける路肩の幅員は、次の表に掲げる道路の区分に応じて定める車道の左側に設ける路肩の幅員欄中左欄に掲げる値以上とするものとする。
区分 | 車道の左側に設ける路肩の幅員(単位 メートル) |
第3級及び第4級 | 0.75 |
第5級 | 0.5 |
3 歩道、自転車道又は自転車歩行者道を設ける道路にあっては、道路の主要構造部を保護し、又は車道の効用を保つために支障がない場合においては、車道に接続する路肩を設けず、又はその幅員を縮小することができる。
4 道路の主要構造部を保護するため必要がある場合においては、歩道、自転車道又は自転車歩行者道に接続して、路端寄りに路肩を設けるものとする。
(自転車歩行者道)
第6条 自動車の交通量が多い道路には、自転車歩行者道を道路の各側に設けるものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。
2 自転車歩行者道の幅員は、当該道路の自転車及び歩行者の交通の状況を考慮して定めるものとする。
(歩道)
第7条 歩行者の交通量が多い道路(第5級及び自転車歩行者道を設ける道路を除く。)又は自転車道を設ける道路には、その各側に歩道を設けるものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。
2 道路(自転車歩行者道を設ける道路及び前項に規定する道路を除く。)には、安全かつ円滑な交通を確保するため必要がある場合においては、歩道を設けるものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。
3 歩道の幅員は、当該道路の歩行者の交通の状況を考慮して定めるものとする。
区分 | 設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | |
第3級 | 60、50又は40 | 30 |
第4級 | 50、40又は30 | 20 |
第5級 | 40、30又は20 |
(車道の屈曲部)
第9条 車道の屈曲部は、曲線形とするものとする。ただし、緩和区間(車両の走行を円滑ならしめるために車道の屈曲部に設けられる一定の区間をいう。以下同じ。)については、この限りでない。
設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 曲線半径(単位 メートル) | |
60 | 150 | 120 |
50 | 100 | 80 |
40 | 60 | 50 |
30 | 30 | |
20 | 15 |
道路の存する地域 | 最大片勾配(単位 パーセント) | |
積雪寒冷地域 | 積雪寒冷の度が甚だしい地域 | 6 |
その他の地域 | 8 |
(曲線部の車線等の拡幅)
第12条 車道の曲線部においては、設計車両及び当該曲線部の曲線半径に応じ、車線(車線を有しない道路にあっては、車道)を適切に拡幅するものとする。
(緩和区間)
第13条 車道の屈曲部には、緩和区間を設けるものとする。
2 車道の曲線部において片勾配を附し、又は拡幅をする場合においては、緩和区間においてすりつけをするものとする。
設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 緩和区間の長さ(単位 メートル) |
60 | 50 |
50 | 40 |
40 | 35 |
30 | 25 |
20 | 20 |
(視距等)
第14条 視距は、次の表に掲げる設計速度に応じて定める視距欄に掲げる値以上とするものとする。
設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 視距(単位 メートル) |
60 | 75 |
50 | 55 |
40 | 40 |
30 | 30 |
20 | 20 |
2 車線の数が2である道路においては、必要に応じ、自動車が追越しを行うのに十分な見通しの確保された区間を設けるものとする。
設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 縦断勾配(単位 パーセント) | |
60 | 5 | 8 |
50 | 6 | 9 |
40 | 7 | 10 |
30 | 8 | 11 |
20 | 9 | 12 |
(縦断曲線)
第16条 車道の縦断勾配が変移する箇所には、縦断曲線を設けるものとする。
2 縦断曲線の半径は、次の表に掲げる設計速度及び当該縦断曲線の曲線形に応じて定める縦断曲線の半径欄に掲げる値以上とするものとする。
設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 縦断曲線の曲線形 | 縦断曲線の半径(単位 メートル) |
60 | 凸形曲線 | 1,400 |
凹形曲線 | 1,000 | |
50 | 凸形曲線 | 800 |
凹形曲線 | 700 | |
40 | 凸形曲線 | 450 |
凹形曲線 | 450 | |
30 | 凸形曲線 | 250 |
凹形曲線 | 250 | |
20 | 凸形曲線 | 100 |
凹形曲線 | 100 |
3 縦断曲線の長さは、次の表に掲げる設計速度に応じて定める縦断曲線の長さ欄に掲げる値以上とするものとする。
設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 縦断曲線の長さ(単位 メートル) |
60 | 50 |
50 | 40 |
40 | 35 |
30 | 25 |
20 | 20 |
(舗装)
第17条 車道、車道に接続する路肩、自転車道等及び歩道は、舗装するものとする。ただし、交通量が極めて少ない等特別の理由がある場合においては、この限りでない。
2 車道及び側帯の舗装は、その設計に用いる自動車の輪荷重の基準を49キロニュートンとし、計画交通量、自動車の重量、路床の状態、気象状況等を勘案して、自動車の安全かつ円滑な交通を確保することができるものとして車道及び側帯の舗装の構造の基準に関する省令(平成13年国土交通省令第103号)で定める基準に適合する構造とするものとする。ただし、自動車の交通量が少ない場合その他の特別の理由がある場合においては、この限りでない。
(横断勾配)
第18条 車道及び車道に接続する路肩には、片勾配を付する場合を除き、次の表に掲げる路面の種類に応じて定める横断勾配欄に掲げる値を標準として横断勾配を附するものとする。
路面の種類 | 横断勾配(単位 パーセント) |
前条第2項に規定する基準に適合する舗装道 | 1.5以上2以下 |
その他 | 3以上5以下 |
2 歩道又は自転車道等には、2パーセントを標準として横断勾配を附するものとする。
(合成勾配)
第19条 合成勾配(縦断勾配と片勾配又は横断勾配とを合成した勾配をいう。以下同じ。)は、次の表に掲げる設計速度に応じて定める合成勾配欄に掲げる値以下とするものとする。ただし、設計速度が1時間につき30キロメートル又は20キロメートルの道路にあっては、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、12.5パーセント以下とすることができる。
設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 合成勾配(単位 パーセント) |
60 | 10.5 |
50 | 11.5 |
40 | |
30 | |
20 |
2 積雪寒冷の度が甚だしい地域に存する道路にあっては、合成勾配は、8パーセント以下とするものとする。
(排水施設)
第20条 道路には、排水のため必要がある場合においては、側溝、街渠、集水ますその他の適当な排水施設を設けるものとする。
(平面交差又は接続)
第21条 道路は、同一箇所において同一平面で5以上交会させてはならない。
2 道路が同一平面で交差し、又は接続する場合においては、必要に応じ、隅角部を切り取り、かつ、適当な見通しができる構造とするものとする。
(待避所)
第22条 第5級の道路には、次に定めるところにより、待避所を設けるものとする。ただし、交通に及ぼす支障が少ない道路については、この限りでない。
(1) 待避所相互間の距離は、300メートル以内とすること。
(2) 待避所相互間の道路の大部分が待避所から見通すことができること。
(3) 待避所の長さは、20メートル以上とし、その区間の車道の幅員は、5メートル以上とすること。
(交通安全施設)
第23条 交通事故の防止を図るため必要がある場合においては、柵、照明施設、視線誘導標その他これらに類する施設で町長が別に定めるものを設けるものとする。
(防雪施設その他の防護施設)
第24条 なだれ、飛雪又は積雪により交通に支障を及ぼすおそれがある箇所には、雪覆工、流雪溝、融雪施設その他これらに類する施設で町長が別に定めるものを設けるものとする。
2 前項に規定する場合を除くほか、落石、崩壊等により交通に支障を及ぼし、又は道路の構造に損傷を与えるおそれがある箇所には、柵、擁壁その他の適当な防護施設を設けるものとする。
(橋の道路等)
第25条 橋の道路その他これらに類する構造の道路は、鋼構造、コンクリート構造又はこれらに準ずる構造とするものとする。
(自転車専用道路及び自転車歩行者専用道路)
第28条 自転車専用道路の幅員は3メートル以上とし、自転車歩行者専用道路の幅員は4メートル以上とするものとする。ただし、自転車専用道路にあっては、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、2.5メートルまで縮小することができる。
2 自転車専用道路又は自転車歩行者専用道路には、その各側に、当該道路の部分として、幅員0.5メートル以上の側方余裕を確保するための部分を設けるものとする。
3 自転車専用道路及び自転車歩行者専用道路の線形、勾配その他の構造は、自転車及び歩行者が安全かつ円滑に通行することができるものでなければならない。
(歩行者専用道路)
第29条 歩行者専用道路の幅員は、当該道路の存する地域及び歩行者の交通の状況を勘案して、2メートル以上とするものとする。
2 歩行者専用道路の線形、勾配その他の構造は、歩行者が安全かつ円滑に通行することができるものでなければならない。
附則
この条例は、平成25年4月1日から施行する。