○奈義町こども基本条例

令和8年3月4日

条例第2号

目次

前文

第1章 総則(第1条~第4条)

第2章 こどもの育ち及び子育て支援に関する役割(第5条~第10条)

第3章 こどもまんなかの基本的取組(第11条~第16条)

附則

(前文)

すべてのこどもは、未来を創るかけがえのない存在であり、こどもの健やかな成長は、保護者をはじめ、私たち町民全ての願いである。

私たちが目指す奈義町の姿は、全ての家庭が安心して子育てができ、社会全体でこどもの育ちを支え、そして共に育て合うまちであるとともに、こどもの権利が保障され、こども一人ひとりが夢と希望を持ち、自分らしく成長できる社会である。

これらを実現するためには、町、保護者、地域住民、学校等及び事業者が互いに補い合いながら、連携・協働していくことが求められている。

よって、すべての関係者がそれぞれの役割を認識し、「共育て」によるまちづくりを推進するため、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、安心して子育てができ、社会全体でこどもの育ちを支える「共育て」のまちを実現するとともに、こどもが地域社会において尊重され、夢と希望を持ち、自分らしく健やかに成長できる社会の実現に向け、それぞれが連携・協働して取り組む基盤を確立することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) こども 町内に在住し、心身の成長過程にある者をいう。

(2) 保護者 親や里親など、こどもを育てる者をいう。

(3) 地域住民 町内に在住し、又は在勤する者をいう。

(4) 学校等 学校教育法第1条に規定する学校、児童福祉法第7条第1項に規定する施設及びこれに携わる関係者をいう。

(5) 事業者 町内で事業活動を行う法人、個人及び団体をいう。

(基本理念)

第3条 この条例においては、次に掲げる事項を基本理念とする。

(1) こどもの最善の利益を第一に考慮し、成長及び発達の程度に応じて意見を聴き、その意見が尊重されるよう努めること。

(2) 子育てに楽しさと安心を感じられる社会を実現するため、町、保護者、地域住民、学校等及び事業者(以下「町等」という。)が連携し、協働して支援すること。

(3) こどもが地域社会の一員として、多様な活動に参加できる環境を形成し、こどもが社会に参画する力を育むこと。

(4) すべてのこどもが差別なく平等に権利を享受できる環境を整備し、誰一人取り残さない社会づくりを推進すること。

(こどもの権利)

第4条 町等は、こどもが安心して健やかに成長するために、次に掲げる権利を尊重するものとする。

(1) 生きる権利

(2) 育つ権利

(3) 守られる権利

(4) 参加する権利

2 町は、こどもが自らの権利について理解を深められるよう、教材や資料の作成、啓発活動等に努めるものとする。

第2章 こどもの育ち及び子育て支援に関する役割

(共通の役割)

第5条 町等は、互いに連携し、協働することにより、こどもの権利が尊重される地域社会を形成するとともに、こどもまんなかのまちづくりを推進するよう努めるものとする。

(町の役割)

第6条 町は、こどもの育ち及び子育てに関する施策を総合的かつ計画的に推進し、切れ目のない支援体制の整備に努めるものとする。

2 町は、こどもの意見及び町民の声を施策に反映するよう努めるとともに、保護者、地域住民、学校等及び事業者との連携・協働を強化するものとする。

3 町は、こどもや家庭が必要とする支援を適切に受けられるよう、関係機関との連携調整を行い、支援体制を整え、必要に応じて助言その他の支援を行うものとする。

4 町は、こどもに関する相談体制を充実し、こども自身からの相談を含め、迅速かつ適切な支援に努めるものとする。

5 町は、児童の権利に関する条約等の理念を広く周知するため、啓発活動及び情報提供を積極的に行うものとする。

(保護者の役割)

第7条 保護者は、こどもの養育及び成長等に関する第一義的責任を有することを自覚し、こどもが心身ともに健やかに育つよう、適切な生活環境を整えるよう努めるものとする。

2 保護者は、こどもの人格及び主体性を尊重し、家庭内において基本的な生活習慣、他者を思いやる心、社会性等を育むよう努めるものとする。

3 保護者は、必要に応じ、町や地域からの支援を受けながら、こどもの育ちを家庭や地域と協力して支えるよう努めるものとする。

(地域住民の役割)

第8条 地域住民は、こどもの育ちや子育て家庭に対する支援の重要性について理解を深め、相互に支え合う地域づくりに努めるものとする。

2 地域住民は、世代間交流、地域活動等を通じて、こどもが多様な人と出会い、地域の一員として育つ機会を創出するよう努めるものとする。

3 地域住民は、見守り活動等を通じ、こどもが安心して暮らすことができる地域環境の形成に努めるものとする。

(学校等の役割)

第9条 学校等は、こどもの発達段階に応じ、主体的に学び、考え、行動する力が育まれるよう、適切な教育・保育の提供に努めるものとする。

2 学校等は、こどもの意見を聴き、尊重するとともに、対話の機会を確保し、教育・保育活動への主体的な参加を促すよう努めるものとする。

3 学校等は、こどもの課題や変化に早期に気付き、保護者及び関係機関と連携し、必要な支援が適切に行われるよう努めるものとする。

4 学校等は、こどもが安心して過ごすことができる環境整備に加え、学びや遊びを通じて豊かな感性と社会性を育むよう努めるものとする。

(事業者の役割)

第10条 事業者は、労働者が安心してこどもを産み、育てることができるよう、職場における子育て支援に配慮し、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)が図られる職場環境の整備に努めるものとする。

2 事業者は、企業活動を通じて地域の子育て支援に協力し、こどもや家庭に配慮した事業展開に努めるものとする。

第3章 こどもまんなかの基本的取組

(こどもの意見表明及び社会参加)

第11条 町等は、こどもが自らの意見を発表する機会を確保し、その意見をこどもの施策及びまちづくりに反映するよう努めるものとする。

2 町等は、こどもがまちづくりを理解し、意見や提案を行う力を身に付けることができるよう、必要な情報の提供や学びの場を設けるよう努めるものとする。

3 町等は、こどもが地域社会の活動に参画する機会を創出し、社会参加を通じて自信及び自己肯定感を育むよう努めるものとする。

(こどもの育ちと学びの支援)

第12条 町等は、こどもが他者と共生し、社会の一員として成長するために必要な経験や学びの機会を提供し、こどもの自立を支える支援に努めるものとする。

2 町等は、自然体験や文化体験、スポーツ活動等を通じ、多様な体験活動の機会を確保し、こどもの生きる力を育むよう努めるものとする。

3 町等は、こどもの自主性及び創造性を尊重し、挑戦できる環境を整えるよう努めるものとする。

(こどもの居場所づくり)

第13条 町等は、家庭、園及び学校等がこどもの基本的な居場所であることを踏まえ、これらの環境がより良いものとなるよう支援及び環境整備に努めるものとする。

2 町等は、家庭、学校等以外にも、多様な価値観を持つ人々と交流し、安心して過ごすことができるこどもの居場所の確保に努めるものとする。

3 居場所づくりにあたっては、こどもだけでなく、大人や地域住民が交流し、共に学び合う場となるよう配慮するものとする。

4 町等は、居場所に関する情報を適切に提供し、誰もがアクセスしやすい環境整備に努めるものとする。

(こどもの状況に応じた支援)

第14条 町等は、こどもがこどもらしく成長し、安心して暮らすことができるよう、差別、虐待、いじめ、体罰、ヤングケアラーその他の精神的及び身体的暴力の予防、早期発見及び対応に取り組むものとする。

2 町等は、支援が必要と認められるこどもに対し、保護者、関係機関等と連携し、その状況に応じた適切な支援に努めるものとする。

3 町等は、心理的支援、教育的支援及び医療・福祉的支援を含む多面的な支援が行えるよう体制整備に努めるものとする。

(安全・安心な環境の整備)

第15条 町等は、こどもが犯罪、事故、災害及び有害な環境から保護され、安全かつ安心して生活できる地域環境の整備に努めるものとする。

2 町等は、防犯、防災及び交通安全等の観点から必要な対策を講じ、こどもの安全確保に努めるものとする。

3 町等は、安全に関する知識や技能を身に付けるための教育及び啓発に努めるものとする。

(共育ての環境づくり)

第16条 町、地域住民、学校等及び事業者は、保護者が安心して子育てを行うことができるよう、互いに協力し、共に支え合う地域環境づくりに努めるものとする。

2 町等は、子育て家庭が孤立することなく、相談しやすく支え合える地域コミュニティの形成に努めるものとする。

3 町等は、子育ての負担軽減及び子育てに関する知識の普及に努めるとともに、子育てを社会全体で支える意識醸成に取り組むものとする。

この条例は、令和8年4月1日から施行する。

奈義町こども基本条例

令和8年3月4日 条例第2号

(令和8年4月1日施行)