○奈義町浄化槽の設置及び管理に関する条例
平成18年9月12日
条例第31号
(目的)
第1条 この条例は、町が行う浄化槽の設置及び維持管理に関し必要な事項を定め、もって生活環境の保全、公衆衛生の向上及び公共用水域の水質保全に資するとともに、公共下水道との均衡を図ることを目的とする。
(1) 浄化槽 し尿及び雑排水(以下「汚水」という。)を各戸ごと(共同住宅にあっては、各共同住宅ごと。以下同じ。)に処理する浄化槽であって、町が設置し、維持管理を行うものをいう。
(2) 住宅所有者等 次条に規定する整備区域内において、住宅、事業所等を所有する者又はこれらを建築中若しくは建築しようとする者をいう。
(3) 使用者 汚水を浄化槽に排除して、これを使用する者をいう。
(4) 排水設備 汚水を浄化槽に流入させるために必要な排水管及び処理水を浄化槽から放流するために必要な排水管をいう。
2 前項に規定するもののほか、この条例において使用する用語は、浄化槽法(昭和58年法律第43号)において使用する用語の例による。
(整備区域)
第3条 上下水道事業の管理者の権限を行う町長(以下「管理者」という。)は、浄化槽により汚水の処理を行おうとする区域(以下「整備区域」という。)を定めたときは、その旨を告示しなければならない。整備区域を変更したときも、同様とする。
(設置の申出)
第4条 住宅所有者等で浄化槽の設置を希望する者は、管理者が定めるところにより、管理者に申し出なければならない。
2 管理者は、前項の規定による申出があったときは、浄化槽の設置の可否を審査し、その結果を当該申出を行った者(以下「申請者」という。)に通知するものとする。
3 管理者は、前項の規定による審査の結果、浄化槽の設置が可能であると認めたときは、申請者に対し、次に掲げる事項を定めた工事計画を示し、承認を求めるものとする。
(1) 工事の内容
(2) 工事の時期
(3) 前号に掲げるもののほか、工事の実施に関し必要な事項
4 申請者は、工事計画に異議があるときは、管理者に対し、管理者が定めるところにより、当該工事計画の変更を求めることができる。
5 申請者は、工事計画を承認するときは、管理者に対し、管理者が定めるところにより、承認書を提出するものとする。
6 前項の規定により工事計画を承認した申請者(以下「受益者」という。)は、管理者に対して、当該工事計画に基づく浄化槽の設置について、必要な協力をしなければならない。
(用地の無償提供)
第5条 受益者、浄化槽を設置する土地の所有者その他当該土地について権原を有する者は、浄化槽を設置している間、当該土地を無償で町の使用に供するものとし、管理者と使用貸借契約を締結しなければならない。
(設置完了の通知)
第6条 管理者は、浄化槽の設置を完了したときは、その旨を受益者に通知しなければならない。
(分担金の徴収)
第7条 管理者は、浄化槽の設置に係る費用の一部に充てるため、受益者から別表第1に定める額の分担金を徴収するものとする。
2 管理者は、前項の分担金を徴収しようとするときは、当該分担金の額、納期限その他分担金の納付に関し必要な事項を受益者に通知しなければならない。
3 分担金は、浄化槽設置工事着手前に一括して徴収するものとする。
4 分担金の納入後受益者が浄化槽の使用を休止、又は廃止しても既に納付済みの分担金は返還しないものとする。
5 管理者は、分担金の納付に関しその他必要な事項は、奈義町公共下水道事業受益者分担金徴収条例(平成14年条例第14号)を準用するものとする。この場合、「公共下水道」とあるのは、「浄化槽」と読み替えるものとする。
(分担金の徴収猶予)
第8条 管理者は、災害その他特別の理由があると認めたときは、管理者が定めるところにより、分担金の徴収を猶予することができる。
(増嵩経費)
第9条 管理者は、浄化槽の設置に要する経費(以下「事業費」という。)が浄化槽の設置に係る標準的な経費として管理者が定める経費(以下「標準事業費」という。)を超えるときは、受益者から第7条の分担金のほか、事業費と標準事業費の差額に相当する経費(以下「増嵩経費」という。)を徴収することができる。
(排水設備の設置)
第10条 受益者は、浄化槽の設置工事期間中又は設置工事完了後、速やかに排水設備を設置しなければならない。ただし、管理者が特別の理由があると認めたときは、この限りでない。
2 前項の排水設備の設置費用は、受益者の負担とする。
(排水設備の計画の確認)
第11条 受益者は、排水設備の新設、改築又は撤去(以下「新設等」という。)を行おうとするときは、あらかじめ、管理者が定めるところにより、その計画について管理者の確認を受けなければならない。確認を受けた計画を変更しようとするときも、同様とする。
(排水設備の構造基準)
第12条 排水設備の構造等は、管理者が定める基準によらなければならない。
(排水設備工事の実施)
第13条 受益者は、排水設備の新設等の工事を管理者が指定した者に行わせなければならない。
(排水設備工事の確認)
第14条 受益者は、排水設備の新設等を行ったときは、工事が完了した日から14日以内に、管理者が定めるところにより管理者にその旨を届け出て、町職員の検査を受けなければならない。
(使用開始等の届出)
第15条 使用者は、浄化槽の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又は現に休止している浄化槽の使用を再開しようとするときは、管理者が定めるところにより、あらかじめその旨を管理者に届け出なければならない。
(使用料の徴収)
第16条 使用料の徴収に関する事項は、奈義町公共下水道条例(平成14年条例第13号)を準用するものとする。この場合、「公共下水道」とあるのは、「浄化槽」と読み替えるものとする。
(使用料の算定方法)
第17条 使用料の額は、毎使用月において使用者が排除した汚水の量に応じて、別表第2に定めるところにより算出した合計額(1円未満の端数は切り捨てる。)から500円(電気代相当分)を控除した額とする。
2 使用者が排除した汚水の量の算定は、次の各号の定めるところによる。
(1) 上水道水を排除した場合は、上水道の使用水量とする。
(2) 工業用及び事業用で上水道水以外の水を排除した場合は、上水道水以外の使用水量を加えた水量とする。
(3) 生活世帯で上水道水と井戸水等の併用の場合は、上水道水の使用水量に別表第3―①のみなし水量を加えた水量とする。
(4) 生活世帯で井戸水等のみ使用した場合は、別表第3―②に定めるところにより算出したみなし水量を使用水量とする。ただし、世帯員数は、毎年5月1日の住民登録人口とし、長期不在等でその旨を届け出て管理者が承認したときは、この限りでない。
(5) 製氷業その他営業等で、使用する水の量と排除する汚水の量が著しく異なる場合は、管理者が定めるところにより、毎使用月、その使用月に浄化槽に排除した汚水の量及びその算出根拠を記載した申告書を、その使用月の末日から起算して7日以内に管理者に提出しなければならない。この場合において、管理者はその申告書の内容を勘案して、その使用月の排除した汚水の量を認定するものとする。
3 使用者が使用月の中途において浄化槽の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又は現に休止している浄化槽の使用を再開したときも、当該使用月の使用料は、1使用月として算定する。ただし、休止及び再開に要する費用は使用者の負担とする。
(分担金等の減免)
第18条 管理者は、受益者又は使用者が次の各号のいずれかに該当するときは、管理者が定めるところにより、分担金、増嵩経費若しくは使用料を減額し、又は免除することができる。
(1) 生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定による生活扶助を受け、又はこれに準ずる特別の事情があると管理者が認めたとき。
(2) 前号に掲げるもののほか、管理者が特別の理由があると認めたとき。
(延滞金)
第19条 この条例の規定によって、納付すべき分担金の滞納者に対する延滞金の徴収については、奈義町税条例(昭和37年条例第1号)の規定を準用する。
(維持管理費の負担)
第20条 浄化槽の保守点検、清掃、ブロワの修繕等に係る費用は、町の負担とする。ただし、保守点検、清掃等に係る水道料金は使用者の負担とする。
(浄化槽の移設等)
第21条 受益者は、自己の都合により浄化槽の移設又は撤去を必要とするときは、管理者が定めるところにより管理者に申し出て、その指示に従わなければならない。
2 前項の移設又は撤去に要する費用は、受益者の負担とする。
(資料の提出)
第22条 管理者は、受益者及び使用者に対し、浄化槽の設置、維持管理等を行うために必要な資料の提出を求めることができる。
(保管義務)
第23条 受益者、使用者及び浄化槽が設置されている土地について権原を有する者(以下これらを「保管義務者」という。)は、浄化槽を適正に保管しなければならない。
2 保管義務者は、町が行う浄化槽の保守点検、清掃等が適正に実施できるよう必要な協力をしなければならない。
(損害賠償)
第24条 浄化槽をき損し、又は滅失した者は、管理者の定める損害額を賠償しなければならない。ただし、管理者は、やむを得ない理由があると認めたときは、その額を減額し、又は免除することができる。
(個人設置浄化槽の継承)
第25条 個人設置浄化槽(整備区域内に設置された汚水を各戸ごとに処理する浄化槽であって、第2条第1項第1号に規定する浄化槽以外のものをいう。以下同じ。)の設置者(公共下水道事業計画区域の設置者は除く。)は、管理者が定めるところにより、管理者に対し、当該浄化槽の継承の申出をすることができる。
2 管理者は、前項の規定による申出があったときは、受入れの可否を審査し、その結果を当該申出を行った者に通知するものとする。
3 設置者は、管理者が継承した個人設置浄化槽の残存価格相当分を管理者に申請するものとする。
4 管理者は、前項の残存価格相当分を算定し設置者に通知するものとする。
5 管理者が継承した個人設置浄化槽は、第2条第1項第1号に規定する浄化槽とみなし、この条例を適用する。
(立入検査)
第27条 管理者は、この条例の施行に必要な限度において、保管義務者に対し、報告を求め、又は管理者が指定する職員若しくは委任した者(以下「職員等」という。)に浄化槽及び排水設備(以下「浄化槽等」という。)の存する土地若しくは建築物に立ち入り、浄化槽等の検査をさせることができる。ただし、人の住居に使用する建築物に立ち入る場合においては、あらかじめ、その居住者の承諾を得なければならない。
2 前項の規定により立入検査をする職員等は、その身分を示す証明書を携帯し、請求があったときは、これを提示しなければならない。
(更新経費)
第28条 耐用年数経過後において、町が浄化槽の更新を認めたときは、浄化槽設置部分(土木工事を含む。)に係る更新経費は町が負担するものとする。ただし、使用者の責めによる場合は除く。
(修繕費用の負担)
第29条 使用者又は受益者は、浄化槽の使用に当たり、自己の責めにより修繕の必要が生じたときは、その費用を負担しなければならない。
(手数料)
第30条 管理者は、第11条の規定による排水設備の確認申請に係る事務について、当該事務の申請者から1件につき1,000円を徴収する。
2 前項の手数料は、申請の際に徴収する。
3 既納の手数料は、返還しない。
(罰則)
第31条 詐欺その他不正の行為により使用料等の徴収を免れた者は、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。
(委任)
第32条 この条例の施行について必要な事項は、企業管理規程で定める。
附則
この条例は、平成18年10月1日から施行する。
附則(平成19年2月19日条例第1号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成20年3月11日条例第20号)
この条例は、公布の日から施行する。ただし、第17条第1項の改正規定は、平成20年5月1日から施行する。
附則(平成26年3月5日条例第6号)
この条例は、平成26年4月1日から施行する。
附則(令和元年6月4日条例第14号)
この条例は、令和元年10月1日から施行する。
附則(令和元年9月5日条例第28号)抄
この条例は、令和2年4月1日から施行する。
別表第1(第7条関係)
分担金徴収表
(単位:円)
| 基本額 | 備考 | |
生活世帯 | 1受益 1戸当り | 300,000 |
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事業所等 | 1受益 1事務所当り | 300,000 |
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別表第2(第17条関係)
基本汚水量 | 基本料金 | 超過料金 (基本汚水量を超え1m3につき) |
10m3まで | 1,650円 | 165円 |
(注) 工業用及び事業用で上水道水以外の水を排除する場合は、メーターを設置し算出する。
別表第3(第17条関係)
みなし水量
① 上水道水と井戸水等の併用の場合 | 6m3/世帯 |
② 井戸水等のみ使用の場合 | 6m3/人 |
(注) 浄化槽に汚水を排除しない井戸水等は上記みなし水量の規定は適用しない。(園芸・洗車等の目的)